健康食品の市場拡大とともに、原料選定の重要性が高まっています。
今回は健康食品やサプリメントのおすすめ原料メーカーと選び方などについて説明します。
健康食品原料メーカーの役割
健康食品原料メーカーは、機能性を持つ植物・動物・微生物由来の原料を選定・抽出・加工し、品質や安全性を確保した形で提供する役割を担います。
OEMメーカーや健康食品ブランドに対し、エビデンスのある成分や差別化素材を安定供給することで、商品の信頼性や機能性表示の根拠を支えています。
健康食品/サプリメントの原料メーカーおすすめ一覧6選
ナガセヴィータ株式会社
住所 | 〒700-0907 岡山県岡山市北区下石井1-1-3 日本生命岡山第二ビル新館 |
設立年 | 1932年7月10日(創業1883年) |
資本金 | 5億円 |
取り扱い原料 | 食品素材(例:トレハロース、イソマルトデキストリン、マルトースなど)、パーソナルケア素材、医薬品素材 |
備考 | – |
URL | https://group.nagase.com/viita/ |
ヤヱガキ醗酵技研株式会社
住所 | 〒679-4298 兵庫県姫路市林田町六九谷681 |
設立年 | 1979年10月1日(創業1971年10月) |
資本金 | 8750万円 |
取り扱い原料 | 機能性食品原料、一般食品原料、食品用着色料 |
備考 | FSSC 22000の認証を取得 |
URL | https://www.yaegaki.co.jp/bio/ |
株式会社メタルカラー
住所 | 〒577-0836 大阪府東大阪市渋川町1丁目13番22号 |
設立年 | 1964年9月 |
資本金 | 3000万円 |
取り扱い原料 | 「健康食品」「化粧品」等の基原料(支給品) |
備考 | <取得認証> ・健康補助食品原材料GMP ・有機JAS ・FSSC22000 |
URL | https://metalcolor.jp/ |
株式会社サンクト
住所 | 〒135-0007 東京都江東区新大橋3-5-1平野ビル2階 |
設立年 | 2003年1月8日 |
資本金 | 1000万円 |
取り扱い原料 | アミノ酸、食品添加物、食品素材、植物抽出物 |
備考 | – |
URL | https://www.sanct.co.jp/ |
福田龍株式会社
住所 | 〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満1-5-11 |
設立年 | 1951年12月17日 |
資本金 | 4860万円 |
取り扱い原料 | 機能性食品素材(原料・エキス)、有機食品素材、天然色素素材など |
備考 | – |
URL | https://www.fukudaryu.co.jp/ |
ヴィディヤジャパン株式会社
住所 | 〒106-0031 東京都港区西麻布3-1-22 サイビルディング6階 |
設立年 | 2010年3月4日 |
資本金 | 9000万円 |
取り扱い原料 | ハーブエキス(植物由来)、リポソーム型ビタミンC、乳酸菌など |
備考 | – |
URL | https://www.vidyajapan.co.jp/ |
健康食品原料メーカーの選び方
1. エビデンスの有無
健康食品原料を選定する際は、科学的根拠(エビデンス)があるかどうかが極めて重要です。
ヒト試験や機能性成分に関する論文、特許、学会発表実績があれば、その原料がどのような機能を有するかを客観的に説明できます。特に機能性表示食品を開発する場合、ヒト試験による実証データは欠かせません。
2. GMP・HACCPなどの品質管理体制
健康食品は口に入れる製品であるため、安全性と品質の確保が最優先されます。
GMP(適正製造基準)やHACCP(ハサップ:危害要因分析重要管理点)に準拠した製造体制を持つ原料メーカーであれば、異物混入や成分のバラつきを抑え、一定の品質を保つことが可能です。
また、ISOなどの国際認証を取得している場合、海外展開時にも信頼性を高められます。こうした管理体制の有無は、取引先や消費者からの信頼獲得にも直結します。
3. トレーサビリティ
原料の産地・採取時期・加工工程などの履歴を追跡できるトレーサビリティは、安全性の確保と品質証明に不可欠です。
万が一、製品に問題が発生した場合でも迅速に原因追及や回収が可能となり、企業としてのリスク管理にも大きく貢献します。
また、近年はSDGsやエシカル消費の観点から、サステナブルな調達経路を明確にする企業姿勢も問われるようになっています。
透明性の高いサプライチェーンを構築している原料メーカーは、長期的な信頼関係の構築に適しています。
4. 薬機法や機能性表示への対応力
健康食品は、広告やパッケージ表現において薬機法や景品表示法などの法規制を受けます。
原料メーカーがこれらの法令に詳しく、NG表現や許容範囲を理解していれば、商品開発の初期段階から法的リスクを低減できます。
特に機能性表示食品制度を利用する際には、届出資料の作成支援や研究レビューの提供が可能なメーカーだと助かるでしょう。
原料メーカーに発注するときの注意点4つ
1. サンプル依頼時はスケジュールを確認する
原料メーカーに発注を検討する際は、まず少量の試作やサンプルの提供を依頼するのが基本です。サンプルを通じて、形状・溶解性・味・匂い・色など実際の製品設計に影響する要素を確認できます。
依頼時には、希望する使用方法や配合量、用途(飲料・錠剤など)を明確に伝えるとスムーズです。
また、サンプル提供の有無や費用、納期についても事前に確認し、スケジュールに余裕を持った対応が重要です。
2. NDA(秘密保持契約)の有無を確認する
原料の詳細情報や配合レシピ、開発意図など、企業間で交わす情報には機密性の高いものが含まれます。
NDAを交わすことで、原料メーカーとの間で提供された情報の漏洩リスクを防止し、安心して技術的な相談や開発内容の共有が可能になります。法務部門とも連携し、内容を確認しておきましょう。
3. 共同開発・原料独占契約の可能性を確認する
新規性のある素材や高機能な原料については、共同開発や独占契約が検討できることもあります。
自社ブランドで差別化を図りたい場合、競合他社への供給制限(エリア・業種など)の交渉も有効です。
ただし、独占には一定の購入ロットや契約期間の縛りが発生する場合があるため、事前にメリット・デメリットを整理し、交渉条件や解約条項も明確にしておくことが重要です。
4. マーケティング支援の有無を確認する
機能性をアピールするためには、原料に関するエビデンスや成分分析データ、資料の有無が重要です。優良な原料メーカーは、論文、臨床試験データ、販促用のスライド・POP素材などを提供してくれる場合があります。
また、機能性表示食品制度への対応実績がある企業であれば、届出資料作成の支援が受けられることもあります。
こうした支援の有無は、マーケティング展開に大きな影響を与えるため、早期に確認しておきましょう。
まとめ
健康食品の製品化において、原料選定は商品の品質や信頼性を左右する重要な工程です。信頼できる原料メーカーを見極めることは、安全性や差別化に直結します。
エビデンスの有無や品質管理体制、法規制への対応力などを比較しながら、自社の方針や開発目的に合ったパートナーを選びましょう。
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